2017年08月05日

標準貨物自動車運送約款の改正に関する告示の公布 標準貨物自動車運送約款の改正

 国土交通省が、トラック運送事業における適正運賃及び料金の収受を推進するため、標準貨物自動車運送約款の改正に関する告示の公布が平成29年8月4日に行われました。(告示の施行:平成29年11月4日)

 多くのトラック運送事業者は標準貨物自動車運送約款を利用し、荷主との契約を行っています。

 今回改正された標準貨物自動車運送約款により、運送の対価としての「運賃」及び運送以外の役務等の対価としての「料金」を適正に収受できる以下の環境が整備されます。
(1)運送状の記載事項として、「積込料」、「取卸料」、「待機時間料」等の料金の具体例を規定
(2)料金として積込み又は取卸しに対する対価を「積込料」及び「取卸料」とし、荷待ちに対する対価を「待機時間料」と規定
(3)附帯業務の内容として「横持ち」や「縦持ち」(一般的に、発地又は着地において、貨物自動車運送事業者が倉庫等まで手又は輸送機器等を使用して貨物を移動させる作業)等を明確化 等

 待機時間は、荷送人又は荷受人の責により待機した場合に発生します。例えば、荷送人等から指定された積
込み時間までに積込み場所に到着し、指定された積込み時間になっても貨物の積込みが行われずに待機をさせられた場合等が該当するとされています。
 但し、指定時間前に到着した場合の待ち時間は荷送人又は荷受人の責により待機した時間とは認められないため、「待機時間」には含まれないこととされています。

 トラック運送における適正な運賃・料金の収受について、国土交通省では、原価計算の必要性を訴えています。
 原価計算の活用に向けて: http://www.jta.or.jp/rodotaisaku/kyogikai/pdf/genkakeisan.pdf

 公益社団法人全日本トラック協会(http://www.jta.or.jp)では、会員向けに運送原価計算ワークブックや原価計算シートを提供しています。

 また、下請・荷主適正取引推進ガイドライン(平成29年8月4日改訂)も公開され、トラック運送事業者や荷送人又は荷受人も一読しておくのが良いかと思います。
 http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk4_000004.html

 現在の日本では、「過剰サービス」(価格以上のサービスを提供する)が横行しており、企業収益と賃金を下げる原因になっています。
 その結果、過剰サービスを続ける企業がマーケットで高い競争力を得て、過剰サービスをやめた企業が淘汰され、労働者が疲弊する状況が散見されています。
 最終的に、過剰サービスを続ける企業が、必要な安全措置や教育やコンプライアンスを軽視し、重大事故や事件を起こし、そのサービス自体が成り立たなくなる事が多い気がします。

 今後、貨物自動車運送料金は上がるかと思いますが、貨物自動車運送を行っている方にとっては適正な対価を受け取る事が可能になるのは良い方向かもしれません。



posted by Auctor at 08:00 | Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする